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フンには大量の病原菌が!鳩がもたらす健康被害

フンには大量の病原菌が!
鳩がもたらす健康被害

更新日:2020年10月8日

監修:ハト対策防衛隊 隊長 東田 大介

自宅のベランダに鳩が毎日大量のフンをする。
こびりついたフンの掃除は大変だし追いつかなくていつしか放ったらかし、、、。
なんてことありませんか?

鳩の被害で最も深刻とされるのはフンです。糞は汚れや臭いで住環境を悪化させるだけでなく、大量の病原菌・寄生虫・カビが含まれているため健康被害を及ぼす恐れがあります。

人にも免疫力があるので重症化はまれですが、小さなお子さまやお年寄り、体調の優れない方、妊婦の方も胎児に影響を与える可能性があるので注意が必要です。

感染経路とさまざまな健康被害についてお伝えいたします。

鳩の被害で最も深刻とされるのはフンです。糞は汚れや臭いで住環境を悪化させるだけでなく、大量の病原菌・寄生虫・カビが含まれているため健康被害を及ぼす恐れがあります。

人にも免疫力があるので重症化はまれですが、小さなお子さまやお年寄り、体調の優れない方、妊婦の方も胎児に影響を与える可能性があるので注意が必要です。

感染経路とさまざまな健康被害についてお伝えいたします。

1. 感染経路

鳩のフンを放置すると
ご近所にも迷惑が!

最も危険なのは、チリとなって飛散するフン

乾燥してチリになった鳩のフンからの飛沫感染

乾燥したフンは細かいチリとなって空中に浮遊します。このチリにはカビや病原菌が含まれています。それらが口から肺に吸い込まれると肺の粘膜によって感染菌は増殖します。フンの掃除をする際には、吸い込まないように必ずマスクをし、フンが舞い上がらないように湿らせた上で除去するようにしましょう。

鳩のフンの清掃方法についてはこちら

乾燥してチリになった鳩のフンからの飛沫感染
手すりなどについた鳩のフンへの接触感染

フンが落下してきたり、手すりについていたりして、直接フンに触れてしまうこともあるでしょう。それが気づかずに傷口や口にはいったりすることで感染する危険があります。フンが体に付着した場合は石鹸で洗浄後に手指用のアルコールなどで除菌しましょう。

手すりなどについた鳩のフンへの接触感染

2. 鳩がもたらす健康被害

免疫力の低いお年寄りや
お子さまがお住まいの場合は慎重に!

オウム病

オウム病の病原体は「クラミジア」

インコ、オウム、ハト等のフンに含まれる菌を吸い込んだり、口移しでエサを与えたりすることによって感染します。オウム病の病原体は「クラミジア」で国内の20%の鳥類がクラミジアを保有していると言われています。症状はインフルエンザのような高熱、頭痛、倦怠感等があり、重症化すると肺炎や髄膜炎を引き起こします。

特に妊娠中の方は注意が必要!

厚生労働省も「現時点では、妊婦がオウム病クラミジアに感染すると重症化するのか、死亡リスクが高まるのかについては、明らかではないが、国内外でオウム病に罹患した妊婦の死亡例が報告されていることから、妊婦は感染源となりうる鳥類等への接触を避けるよう配慮するべきである。」と伝えています。

参考:厚生労働省ホームページ「オウム病について」

クリプトコックス症

古いフンでも油断禁物!2年以上生存するカビによる感染症

鳩のフンで汚染されている土壌に高い確率で含まれているカビによる感染症です。乾燥に強く、2年以上生存するといわれているので古いフンでも油断してはいけません。皮膚炎や発熱・胸の痛みを伴う肺炎を引き起こし、重症になると脳・脳脊髄膜に病巣を作り死に至る場合もあります。

ニューカッスル病

ペットで鳥類を飼っている人は要注意!

ウイルスによって起こる病気で、鳥類の236種に感染することが知られています。感染した鳥は、鼻水、涙、排泄物に多量のウイルスを排泄するため、他の鳥類に広がります。発病した鳥類は、緑色の下痢、奇声や呼吸器症状、脚の麻痺などの神経症状を示します。ペットとしてインコなどの鳥類を飼っている場合は注意が必要です。人が感染すると稀に軽度の結膜炎とインフルエンザ様症状を起こすことがあります。

鳥アレルギー(鳥飼病)

鳩のフンと羽毛に含まれるたんぱく質が原因

鳥飼病は鳥をペットとして飼っている人に多く見られる過敏性肺炎のひとつです。鳥類の羽毛やフンなどに含まれるたんぱく質を吸入した時にアレルギー反応を引き起こします。症状としては、発熱、倦怠感や呼吸困難などです。通常、アレルゲンから離れれば症状はだんだん改善されますが、そのままアレルゲンを吸い続ければ症状は慢性化し、長期の治療が必要になってしまうことがあります。

気管支喘息

鳩の羽毛や鳩が媒介するダニやシラミに注意!

鳩のフンに含まれるタンパク質は過敏性肺炎の原因となりえますが、喘息の原因になることはあまりありません。ですが、鳩の羽毛や鳩が媒介するダニやシラミは、喘息を伴うアレルギー症状を引き起こすことがあります。

鳩の羽毛や鳩が媒介するダニやシラミに注意!

鳩が引き起こす怖い病気やアレルギーについてご紹介しました。病原体を含んだハトのフンが乾燥すると、細かい塵が空気中を漂い吸い込みやすくなるので、ベランダ等のフンはこまめに、よく掃除して清潔を保つようにしましょう。

健康を損なわないためにも鳩のフンは放置せずに適切な対策を心がけましょう。

この記事の監修

ハト対策防衛隊 隊長 東田 大介

東田 大介

一般社団法人日本鳥獣被害対策協会第二期協会長。

北海道から沖縄まで全国の約50社の協会員と情報交換や勉強会を行なったり、米国BirdBarrier研修に参加し、最新のノウハウを習得。

年間約150件の施工実績あり。